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意外にちゃんとは知らないPMOとは?PMOの実務経験8年のエンジニアが解説します!
こんにちわ! タカトです。
今回はPMとは違うPMOというポジションの仕事について解説していこうと思います。
エンジニアとはまったく違う、けど具体的に何をしているかよく分からないのが正直なところ・・・なので実際にそのポジションに入って何をしてきたかも踏まえてお話していきます。
当記事では
・PMOについて
・PMと具体的に何が違うの
・スキルってどんなのが要るの
・過去、どんなことをしてきたのか
をお話していきます。記事の信頼性として
・PMO歴は8年目
・銀行、証券、不動産、コンビニなど多岐に渡って従事してきた
では行きましょう!
PMOとは?
PMOは「Project Management Office」の略称になります。
世の中の定義としては、「組織内における個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行う部門や構造システム」を指します。(日本PMO協会より抜粋)
何のこっちゃ・・・?となりますよね。
シンプルにいうと「プロジェクトを円滑にしていくためにマネジメント・業務支援を行ったり、会社や部署間のやり取りを窓口となって横断的に行う」になります。
プロジェクトは大規模になればなるほど、管理が大変になったり部署やシステムごとの連携がおろそかになったり、認識の齟齬が生まれたりします。そう言ったことにならないよう、横断的に動いていくことでプロジェクトがスムーズに進むよう支援を行うのがPMOです。
PMとの違いは何か?
プロジェクトを成功に導く上で絶対的に必要な存在は「PM(プロジェクト・マネージャー)」です。PMOは頭文字だけ見ると似てるんですが、全然役割は違ってきます。
大きく分類すると上記の表のようになります。PMは意思決定を行い、PMOはそのサポートをするイメージです。
求められる役割は現場によりけりだが、大事なことは決まっている
正直、参画するプロジェクトでやることは様々で、入ってみないと分からないことが多いです。
総合テストプランからテスト実施までやることもあれば、ユーザ向けの要件定義資料の作成を行ったり、私が経験してきたことを振り返ってもかなり多岐に渡って様々なことをやってきました。
なので人によってはPMOは「事務局的な役割、便利屋」と思ってる人も多くいます。
本来の役割とは違うと思われてしまうのが残念ですが、大事なのは「PMをしっかりサポート・見えないところを補い、プロジェクトがスムーズに遂行できるよう支援する」、ここが大事になります。
習得、得意としておくと良いスキル
PMOとして仕事をしていく上で、このスキルが欠かせない!もしくは得意だと非常に仕事がしやすい、というものがあります。
それは「コミュニケーション力」「ロジカルシンキング・論理的思考」「資料作成スキル」「相手の立場になって物事を考えられる思考」「前のめりな姿勢」です。
コミュニケーション力
横断業務をするということは他社や他部署とのやり取りがメインになってきます。メールやチャットツール、電話、打ち合わせなど人と関わることがとにかく多くなります。
絶対自信がある!まではいかなくても良いですが、普通にコミュニケーションが取れるぐらいは必須です。逆にこれが苦手な人は厳しいです。
ロジカルシンキング・論理的思考
IT業界だと論理的思考が必要とよく言われますが、PMOも同様です。システムに携わる以上は筋の通った思考が必須になります。特に説明が必要な場面が多く出てくるので、そこは何故そうなるのかを明確に説明しないと相手も「なるほど」とはならないので、論理的思考は必要です。
資料作成スキル
PMが意思決定するにあたり、そのネタとなる資料を作ることが多々あります。
アプリケーションは主にエクセル・ワード・パワーポイントです。これは一通り使いこなせないと資料作成は厳しいのでしっかり習得しておきましょう。
「どのぐらいできると良いのか?」と良く聞かれますが、エクセルは最低限の関数が使えること、ワードやパワポは現場の過去の資料を見て「これぐらいなら出来るぞ」というレベルで良いと思います。最悪、調べながらでもできるという覚悟があれば良いです。
相手の立場になって物事を考えられる思考
相手とやり取りをして行く中で、スケジュール遅延が発生したら頭ごなしに「期限守ってください」というのはナンセンスです。
守れなかったことに対する引け目は相手は感じているはずなので、そこを「どうやったら期限内に資料が出てくるか?」を考えてやり取りをする必要があります。
その中で自分に出来ることがあれば支援をしていくのが良いPMOだと思います。
前のめりな姿勢
PMによっては何も言ってこない方もいます。自分でキャッチアップして仕事を探してくれと。割と酷と思うかもしれませんが、そういう人もいるんです。
なので、出来る限り自分から情報を取りにいくことが大事です。
受身の状態になってしまうと「何のためにいるの?」と思われてしまうので、自分から動いていくよう心がけるとPMも仕事がしやすく喜ばれます。
実際に入った現場でしてきたこと
PMOとしては約8年、案件としては10案件ほど参画してきました。その中で実際にやってきた内容の一部を紹介します。
案件1:
WBS、課題の管理
定例会の準備、司会進行、議事録作成
会議の資料作成
システム導入に向けた運用ルールの策定、各部へのヒアリング・調査・資料作成
案件2:
要件定義作成
工程移行判定会資料作成
会議の司会進行、議事録作成
会議の資料作成
総合テスト、ユーザテストの仕様書・テストプラン作成、テストの実施、報告資料作成
定例会準備、会議の司会進行、議事録作成
WBS、課題の管理
案件3:
システムの移行計画書の作成
定例会準備、会議の司会進行、議事録作成
WBS、課題の管理
各部へのヒアリング、調査・資料作成
案件4:
総合テスト仕様書の作成
総合テストの実施、報告資料作成
定例会準備、会議の司会進行、議事録作成
WBS、課題の管理
主にこういったことをやってきました。
案件によって本当にバラバラで、正直エンジニアちっくなこともやってきました。
(昔エンジニアだったので、その経験があったから参画できたからかなと)
共通してやっているのは
・会議資料の作成、司会進行、議事録作成
・WBS、課題の管理
になります。
スケジュールが遅延しないよう管理したり、課題についても分からないなら自分なりに調べて落とし込む必要があります。
会議については最初は前任者がどういった進行をしているのか教えてくれるはずなので、それに沿って行い、場数を踏んでいけば慣れてきます。
議事録は現場によって粒度が違いますが、自分の中でテンプレート的なものがあると非常に楽です。これについては別の記事で解説していこうと思います。
まとめ:PMOはお金を出して雇うだけの価値を自分で見出していくことが大事
会社によってはPMOの存在を疑問視するところもあり、正直、PMがやれという現場もあります。
ですが、それでは円滑に回らないため、お金を出してでも欲しいというのがあります。
なのでそれに見合った働きをすることが大事です。
やることは様々ですが、主とする業務はイメージがついてきたかと思います。
あとはしっかり場数を踏み、経験と共にスキルと自信を上げていき、PMOという役割の価値を自分なりに見出していきましょう!
タカト
2児に父でフリーランス歴8年目、主にPMO・サポート業務をメインに案件をこなしています。Webライターとしても活動中。